病院薬剤師がつらいのはあなただけじゃない!その理由と対処法について解説

  • ミスが許されない環境でストレスがかかる
  • 夜勤や土日にも出勤があって休みが不規則でしんどい
  • 他のスタッフとの人間関係が上手くいかない

チーム医療や患者との密な関わりに魅力を感じて病院薬剤師になったのに、こういった状態が続くとつらいですよね。

周りの友人がどんどん活躍しているのを見ると、我慢してでも病院薬剤師として頑張り続けたほうがいいのでは?と不安に思うかもしれません。

結論からいうと、病院薬剤師がつらいと感じる理由を明確にすると、あなたに合った解決策が見つかります。人によってつらいと感じる原因はたくさんあるのです。

いな

しかし、「ただつらいから…」といって勢いで転職や退職をすると、転職先が合わずに再び悩んでしまうおそれがあります。

この記事で病院薬剤師がつらい原因を明らかにして「あなたにとって最適な解決策」を見つけていきましょう!

この記事を書いた人

いな

    • 4歳娘のママ/関西在住の元・病院薬剤師💊
    • 夜勤ありの正社員を退職し、新しい働き方を模索中
    • 育児・仕事・医療のことについてゆるく発信しています!
      目次

      病院薬剤師がつらい理由5選

      病院薬剤師がつらい理由はさまざまな理由が考えられます。

      病院薬剤師がつらい理由
      • 人間関係が悪い
      • ミスが許されにくい環境である
      • 夜勤や土日の出勤が多い
      • 他職場の薬剤師よりも年収が低い
      • 業務以外の仕事が多い

      人間関係が悪い

      病院薬剤師は、医師や看護師などの医療従事者とも深く関わります。人間関係が悪いと常に他人の目を意識してしまい、業務に集中できなくなってしまうのです。

      いな

      結果、調剤ミスをして患者に不利益を生じさせてしまうかもしれません。

      私も「薬が遅い!」と看護師からクレームが入ったり、「薬が無いって言われても困る。何とかしろ!」と医師に怒鳴られたりした経験があります。

      怒られるとそのことばかりに気にして、普段はしない薬の取り違えをしそうになったことも。

      人間関係が悪い職場だと、どんなに好きな仕事でも楽しめないでしょう。

      ミスが許されにくい環境である

      薬剤師がミスをするということは、最悪の場合患者を命の危険にさらしてしまう危険があります。

      薬剤師は精神的なプレッシャーを常に抱えながら仕事をしており、精神的につらいと感じる人が多いのです。

      実際に、名前の似た薬品(抗生剤のマキシピームと筋弛緩薬のマスキュラックス)を取り違え、患者が死亡した事例が過去に起こっています。

      薬剤師は医師と同様に患者の命を預かっており、それが精神的に大きな負担になる人も多いと考えられます。

      夜勤や土日の出勤が多い

      一般的な総合病院では、入院患者がいるため夜勤や土日祝の出勤があるのがほとんど。
      夜勤で生活リズムが崩れるのに加えて、スケジュールが不規則のため体力的につらいと感じやすいのです。

      私も夜勤明けで疲れているのに、うまく眠れず睡眠不足のまま日勤に突入したことが何度もあります。

      いな

      これに育児が重なり、ゆっくり疲れを癒せないことが多かったです。

      体調や家族との時間を大切にしたい方にとっては、病院薬剤師の働き方を見直すタイミングかもしれません。

      他職場の薬剤師よりも年収が低い

      病院薬剤師は幅広い業務を行っているにもかかわらず、他職場の薬剤師よりも年収が低めです。
      業務量に見合った報酬がもらえないため、つらいと感じやすくなります。

      求人票のデータを参考に算出したおおよその職種別の年収は以下のとおりです。

      職種平均年収
      病院390〜500万円
      調剤薬局450〜550万円
      ドラッグストア515〜600万円
      製薬会社550〜700万円

      夜勤や休日の出勤があるのにもかかわらず、年収が低いのはつらいですよね。
      役職がつけば年収は上がりますが、その分責任や負担も大きくなるためつらいと感じる人が多いと考えられます。

      業務内容と収入のバランスに疑問を感じているなら、違う職種も視野にいれてみてはいかがでしょうか。

      業務以外の仕事が多い

      病院薬剤師は、調剤業務以外にもやるべき業務がたくさんあります。

      業務以外の仕事の例
      • 病院内の委員会業務
      • 学会発表の資料作成
      • 勉強会への参加

      これらは業務時間内に行うことはほぼ不可能です。自分のスキルを上げるためとはいえ、貴重な休みをほぼ費やしてしまうとリフレッシュする時間が取れず精神的につらいと感じやすくなります。

      いな

      私も、学会発表間際は帰宅後は資料を作成していて、
      睡眠不足だった経験があります。

      どれだけやりがいを感じていても、休む時間が取れなければ心も体も疲れてしまいます。

      無理を続けないためにも、自分を大切にする視点を持つことが必要です。

      【病院薬剤師がつらい】乗り越えるための対処法

      乗り越えるための対処法

      ・自分の気持ちを整理する
      ・今の職場で働き方を変える工夫をする
      ・転職を検討する

      自分の気持ちを整理する

      一言で「病院薬剤師がつらい」といっても、そう思う背景は人によって異なります。

      つらい理由を明らかにすると自分の求めているものが分かるのです。

      例えば、チーム医療に携わりたいのに毎日調剤業務ばかりしている人は「単調な業務だけでなく、コミュニケーションを取りながら働ける場所」を望んでいるでしょう。

      業務量が多くて煩雑な環境で働いている人は「ゆったりとしたペースで働ける場所」が適していると考えられます。

      いな

      私がつらいと思った理由は「夜勤で育児とのバランスが取れないこと」でした。つまり「夜勤がなく、自分のペースで働ける場所」を求めていたのです。

      頭の中でモヤモヤを抱えていているだけでは前に進めません。まずは何がつらいのか紙に書き出してみてください。

      今の職場で働き方を変える工夫をする

      つらい原因を取り除くために、いきなり転職はハードルが高く感じるかもしれません。

      ですが、今の職場をやめずに行えることはたくさんありますよ。

      働き方を変える工夫の例
      • 勤務形態を変更する(時短勤務・パートなど)
      • 時間管理を見直して業務を効率化する
      • 上司に相談して担当業務を変える
      • リフレッシュする時間を作る

      実際に、私は夜勤と育児とのバランスが取れなかったため、上司に夜勤回数を減らせないか相談しました。
      期間限定ではありましたが回数を減らしてもらい回復した経験があります。

      また、病気を患って体力が落ちた同僚は、勤務形態を正社員からパートに変更して無理のないペースで働けるようになりました。

      いな

      上司にいきなり相談できない方もいるかもしれません。そんな方はオンとオフと切り替えを徹底しリフレッシュする時間を作るだけでも気分が変わりますよ。

      つらいと感じているだけでは何も変わりません。少しでもいいので勇気を出して行動してみましょう。

      転職を検討する

      ・働き方を変えても改善しない
      ・精神的につらく、体調が悪い

      このような状態で今の職場にいても何も変わらないでしょう。転職して環境を変えることが大切です。

      特に、体調に影響が出ている場合は身体からのSOSのサインです。無理して今の職場で働く必要はありません。

      転職を検討する場合、薬剤師資格を活かせる職種は病院以外にもたくさんあります。

      薬剤師資格が活かせる主な職種の例
      • 調剤薬局、ドラッグストア
      • 製薬会社(MR、メディカルライターなど)
      • 治験関連職(CRCなど)
      • 医療Webライター

      自分の希望する働き方を明確にすると、自分に合った仕事が見つかるはずです。

      転職をする場合には転職サイトに登録し、転職エージェントに相談すると自分に合った職場の提案をしてくれますよ。

      私自身も、転職サイトに登録して自分の希望に合った求人が10社ほど見つかり驚きました。

      病院薬剤師がつらい時期は視野が狭くなりがちです。まずは転職サイトで希望に合った職場がどれくらいあるのか探してみてはいかがでしょうか。

      【病院薬剤師がつらい】転職や退職をするときの注意点

      最低でも2ヶ月前くらいには上司に伝える

      民法第627条では、期間の定めのない雇用契約の場合、退職日の2週間前までに申し出ると退職は可能とされています。

      第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

      民法 第六百二十七条より引用

      しかし、病院の就業規則で申し出る期限が決まっている可能性があります。

      また、自分が担当している業務の引き継ぎをする必要もあるため、余裕を持って上司に伝えるとよいでしょう。
      最低でも2ヶ月前くらいには伝えておくと安心です

      いな

      私もさまざまな仕事を任されていたため、引き継ぎを考慮して退職2ヶ月前に上司に伝えました。

      退職は大きな決断です。周囲との関係性や引き継ぎも含めて、できるだけ早めに準備しておくと心にも余裕が生まれますよ。

      退職を決定事項として伝える

      「やめたいと思っているのですが……」といった相談のスタンスで伝えてしまうと、上司に引き止められて決心が揺らいでしまうかもしれません。

      例えば「給料を上げるから」「業務量を減らすから」と言われ、私達にメリットがあるようなことを言われる可能性もあるのです。

      具体的には以下のように退職の理由を明確にして伝えることが大切です。

      退職の理由の伝え方の例
      • 今後のキャリアを考えている
      • ◯◯の仕事に挑戦したいと考えている

      勤務先に感謝の気持ちを伝えつつも、退職の意思を理由も添えてはっきりと述べましょう。

      【病院薬剤師がつらい】まとめ

      病院薬剤師の仕事はやりがいもある一方で、心身に負担がかかりやすい場面もあります。

      「病院薬剤師がつらい」と感じるのは決して悪いことではありません。自分らしい働き方を見つけるための大切なサインなのです

      まずは転職サイトに登録して、どのような仕事があるのか探してみるだけでもかまいません。

      自分がどのような働き方を求めているのか、ゆっくり考えるきっかけにしてくださいね。

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